【小アルカナ】ソードA~10解説

●タロットカード【小アルカナ】解説

ソードのスート『風』について

タロットで『風』は、『剣=sword(ソード)』として描かれています。

『風』は、空気・大気であり、
「音」「香り」「におい」「温度」「花粉」「音楽」
つまり、あらゆる『情報』を私たちに届けてくれます。

『剣』は、人を殺める武器。
これは、戦うため・身を守るためものでした。

つまり、剣は「脅しの道具」だったのです。
わかりやすくいえば、「制限を加えるための道具」です。

風が象徴するのは、
情報・言葉・思考・制限・分析力・判断・決意などを象徴します。

【小アルカナ】ソードのA

分析と選択 ・ 開拓

カードの左は過去を表します。
その左側から手が出てきていることから、
過去からの、分析・選択の結果(=決意)があってのスタートを表しています。

剣先の王冠は勝利を表す。

背景の険しい山は、決して楽な道のりではなく 強い精神力と過酷な状況を打開することを表しています。

【正位置】

過去からの、分析・選択の結果(=決意)があってのスタート

切り開いて成しとげる。
新しいことに挑戦する!
今までに取り組んだことのないことに 積極的にチャレンジしようとする気持ち。

冷静に物事を見る。
甘えない。

自分が何かから切り離され 客観性を持ち始めた。
明晰な思考を始めた。
正義と公正さを求め始めた。

行動を起こすとき。
決意。
しっかりと計画を立てる。

【逆位置】

過去からの分析と選択が不足、もしくは過剰(決意が揺らいだりして)でスタートが困難。

明確に思考することが困難。

強引さで破滅を招く。

自分の利益を優先して行動している。

【小アルカナ】ソードの2

葛藤・選択・バランス

両手にソードを持つ女性。
目隠しをしているのは、見たくないものがあるのか、本心を隠したいからなのか。
2本のソードは板ばさみ状態の暗示なのかもしれません。

複数の選択肢、あるいは本音と建て前のギャップで戸惑っている状態。

【正位置】

  • 二つの意見や情報の選択肢があり、思考が止まってしまっている。
    (月は、「変化するもの」。この状態は長くは続かない)
  • 判断を下すことにためらいを感じている。
  • 今は動く時ではなく、自分自身に立ち返る時。
  • 人から離れ、引きこもる。
  • 目の前の問題に、無理に結論を出さず現状を維持している。
    穏やかな心で調和を保つ。
  • 「女教皇」や「隠者」と一緒に出た場合、スピリチュアルな道へ向かうという場合も。

【逆位置】

  • AかB、どちらかを選択する。
  • その場しのぎで行き詰る。
  • 現実を見たくない。
  • 慌てて結論を出さないこと。
  • 集中力の欠如。

【小アルカナ】ソードの3

傷心・複雑化・痛み

深く傷つくような、ショッキングな出来事を暗示するカード。

別れと分離の悲しみや、不安を象徴するが、それを受け入れることで大人になれることを表している。

背景の色はグレーで、物事のプロセスであることがわかる。

【正位置】

  • 3つ「情報・思考・データ」があると複雑化が起こる。
  • 言葉によって傷つく。
  • 雨降って地固まる
  • 穏やかに受け入れることで、悲しみを乗り越え、癒しを見つけることができる。
  • 物事の核心を受け入れる
  • 失意の中にありつつ、一歩踏み出そうとしている。
  • 今こそ成長のとき。

【逆位置】

  • ショックな出来事に、混乱している状態。
  • 目の前の現実を受け入れられないため、痛みが長引いている可能性。
  • 悲しみからの回復、痛みからの解放。
  • または、苦しみを回避しようとする。
  • 雨降って地固まるといった要素が強まる

【小アルカナ】ソードの4

休息・充電・回復

人間は、常に様々なことを思考し、休むことがない。
しかし、時にはそれを鎮めないと聞こえない音もある。
そんな、瞑想的な知性の状態。

強い心身の疲労とから、休息し充電・回復を表すカードです。

ここで一度、心身を休め 体制を整えることが次のステップのために必要です。

【正位置】

  • 「充電中」「休養中」…次へ進むために、物事は減速傾向ですが、今は充電することが大切です。
  • 葛藤から離れ、心の平和を取り戻しているところ。
  • 剣は手にしていないが、1本は次の戦いに備えて置いている。
  • 今の時代、多くの情報が溢れ返り、疲弊している人も多いでしょう。一時休憩です。

【逆位置】

  • 充電完了、回復完了。
  • 活動に復帰する
  • 目覚めの時を迎え、再始動する時が来ました。

【小アルカナ】ソードの5

言葉の攻防・力ずくで得る勝利

力ずくで勝ち取った勝利者である男が、ソードを突き立てニヤリとしながら敗者を見ている。

「むなしい勝利」をあらわしている。

肉体的、物質的な力による圧制。

【正位置】・【逆位置】同じような意味で解釈

正位置だと、剣を奪った側。逆位置では、奪われた側と解釈しても良いでしょう。

  • 「言った言わない論争‼」
  • 無意味な勝利
  • 手段を選ばず強奪する。
  • メールの行き違い、混乱、情報錯乱。
  • 人を傷つけ無理やり奪い取ったことにより、大事なものを失う可能性。
  • 今は、自分がとるべき行動をよく考えるとき。
  • 自分を知ること、敵を知ること、環境を知ることが最大の戦略。
    時には、引くことも勇気。

【小アルカナ】ソードの6

解決を図る・悪い現状から抜け出す

船をこぐ男性。うつむいて布をかぶった親子は、すべてを捨てて逃げていくのでしょうか。
新しい世界へ向かうことをあらわします。

相談者を舟をこぐ男性とみるか、親子とみるかで解釈が変わります。

【正位置】

  • ソードの5で傷ついた人に、助け舟が現れた。
    向こう岸にコッソリたどり着くことができた。
  • 実際に場所を移ることを示していることも。(引っ越し・部署異動・転勤・旅など)
  • 苦しい状況から抜け出しつつある。
  • 【相談者を舟をこぐ男性とみた場合】
    あなたには、難なく向こう岸に船をこいで渡る力がある。

【逆位置】

  • 解決を図るが、堂々巡りに。
    船は水に浮かんでいることから、カードが逆になると感情が邪魔することを示す。
  • 困難な状況から逃れられない。
  • 逃げ出したと思った環境に舞い戻ることを暗示。

【小アルカナ】ソードの7

機転・熟練・隠れて悪だくみをする・裏切り

後ろを振り返りながら、ソードを持ち逃げしようとしている男性。
遠くにいる人からは、気づかれていない様子です。
ズルやごまかし、盗むなど 人間のずる賢さを物語っている。

自分がそれを行うのか、それを受けるのかは カードの正逆で読み取りましょう。

【正位置】

  • 人間が思考を使いこなすと、熟練した思考をするようになる。
    それは、人を傷つけることなくコッソリと。
  • 顔と足の向きが反対 → 本音と建て前が違うことを示している。
    例えば、思いやりから嘘をつくなど。
  • 要領をかます。アドバイスでは、要領よくしてみたら?
  • 機転を利かせる。
  • 誰にもわからないように、悪だくみをしている。
  • 危ない橋を渡っている。
  • 教皇Ⅴと一緒に出ると、不倫を示すこともある。

【逆位置】

  • そんなことでうまくいっていいの??というような出来事が起こる。
  • 要領をかまし過ぎて自爆する。
    (上手くいくかもしれないが、非常にリスクが大きい)
  • 誰かの悪意を察知し、警戒心を持つ。
  • 万全な備えにより、うまく物事が進む。
  • 行動を起こす前に、誰かに相談する。
  • アドバイスを得る。
  • 行動を起こす前に、よく考える。
  • 誘惑に抵抗する。
  • 不倫関係の終わり。

【小アルカナ】ソードの8

しがらみ・束縛されて自由を失う

目隠しをされた女性が、ソードに囲まれて身動きが取れない。

窮地に追い込まれ、じっと耐えている様子。

足は縛られておらず、ロープもゆるい。
囚われているのは、思考や思い込み、心であることがわかります。

オレンジの服は、彼女にはエネルギーがあることを示している。
(自ら、しがらみの中にいる)

【正位置】

  • 情報、制限の中で抜け出せない。
  • 抜け出そうとすれば抜け出れる状態。
  • 自分には力がないという思い込みから動けない。
  • 誰かに助けてほしいという思い。
  • 無力感と孤独感から、一歩も動けない。

【逆位置】

  • しがらみから抜け出す。
  • 助けのない状況で、焦りを感じている。
  • 悪いのは、周囲だと被害者意識が強くなっている。
  • 不本意な状況。
  • こんなはずではない状況に抵抗。

【小アルカナ】ソードの9

不安・恐れ、目を覆いたくなる悲しみ

まだ何も起こっていないのに、不安で悪夢にうなされ目が覚めた。
絶望の感情により、眠れない…。
不安や悲しみ、罪の意識を表すカード。

【正位置】

  • 立派なベッドや布団は、この人物が宇宙の摂理に守られていることを示している。
  • 客観的には、何も起こっていないが、
    本人の内面は、不安と恐れで鬱状態。
  • どこまでが本当の恐れで、どこからが自分被害妄想で膨らませた恐れなのかを区別する必要がある。
  • 「あの時、こうしていれば」という強い後悔をあらわします。
    自分を責め続け、まわりが見えていない。

【逆位置】

  • 思考が整理され、余計な心配がなくなる。
  • 現状から目を背け、問題の本質に向き合っていない。
  • 他人のせいにしたり、無かったことにしたり、自分を憐れんだりしている。
  • 悪い状況に向き合おうとしていない。

【小アルカナ】ソードの10

始まりのための終わり・やるだけのことはやった。

帰路

じぶん

10本もの剣が刺さった男性。
不吉な絵柄のようですが、真っ黒な空が晴れ、夜が明けようとしています。
それは、次のステージへ進んでいけることをあらわしている。

【正位置】

  • 今までのやり方・考え方を手放していきましょう。
  • 自分の弱さや置かれた状況を受け入れ、悟りの境地ともいえる。
    そうすることで、次のステージへ進めるでしょう。
  • 良い意味でのあきらめ。
  • 自分の限界が分かり、これまでのやり方ではダメだと判断できる。

【逆位置】

  • 自分の置かれた状況、都合の悪さを受け入れる準備が整っていない。
  • 苦しみからの救済(ソードが抜け落ちる)
  • もっと夜明けが広がる。

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