【小アルカナ】ワンドA~10解説

●タロットカード【小アルカナ】解説

ワンドのスート『火』について

  • 【イメージ】
    木の棒は、火をともした松明(たいまつ)だとイメージしましょう。
    松明を待つ人は、人々の先頭に立ち、進む道を照らします。
    そのことから、『火』は物事の一番最初、発端、原因といった、行動に不可欠なものということです。
    行動に不可欠なものといえば、意志、ヒラメキ、アイデア、理想ではないでしょうか。
  • それぞれのカードに描かれたワンドには、若葉が芽吹いています。
    それは、成長の始まりだといえるでしょう。
  • 棒は「杖」になり、道を照らす「松明」にもなり、時には人を殴る「こん棒」にもなります。
    使い方によって、大きく用途や呼び名が変わります。
    ワンドはエネルギーそのものだといえるでしょう。
  • 創造の最初のひらめき
  • 物事の一番最初
  • 象徴する事柄・・・ひらめき・目標・意志・ビジョン・直感・きっかけ・発端・行動・エネルギー・自信・理想・情熱
  • 男性性のエネルギー(能動的)
  • 人間の生命力
  • 芽吹き

『何かをやりたい!!』という情熱『打ち勝って手に入れたい!!』という闘争心。

【小アルカナ】ワンドのエース A

生命力
 理想・目的・直感・やる気・きっかけがあってスタートする 

人間を動かす力、情熱を表します。

絵の象徴

  • カードの右側から伸びている手・・・未来からの招待
  • グレーの背景・・・物事のプロセス
  • 男根のような杖・・・男性のセクシャリティーと性能力の暗示
    子供を望んでいる場合、良いカードとなる。
  • 8枚の降っている葉・・・純粋なエネルギー
  • 背後の建物(城)は、達成したい目標の象徴、強い意欲の表れ。

【正位置】

情熱を傾ける対象が見つかる!!

新たな挑戦が始まる!

力が高まっている!

新しい目標が生まれる!

自分が成長するために一歩を踏み出そうとしている!!

カードの右側(未来)から、手が伸びている絵が描かれていることから

未来から、目的・理想・直感の招待があってのスタートです。

何かを始めようという 意欲がわきあがります。

【逆位置】

意欲の低下

力が暴走していることも。

ためらい、挫折/後退、疑い

(もしかすると)新しいことを始める時期ではないのかもしれない。

 

やる気・きっかけ・理想・目的・直感が【不足】または、過剰】になりすぎて始まらない。

例えば、やりたいことや理想、目的はあるのだけれど、

そこにこだわりすぎて始められない…とか、

やる気が過剰で、暴走、空回りしっちゃってる…など。

【小アルカナ】ワンドの2

到達
 向かうべき方向が決まる 

既に一定のものを手にしている暗示。

それを生かして発展していくのか!?それとも、むなしさを感じるのか…?

 

さらに高いステップを目指す

城の頂上にたたずむ、地球儀を手にした成功者の姿。

栄光を手にしたものの、満足せず更なる野心を抱きます。

沢なる躍進への意欲を示すカード。

絵の象徴

  • 地球儀を持った商人のような男性・・・世界を手に入れたように見えて、その視線ははるかな大海原に向けられている。

今の世界へのこだわりと、遠くの世界への憧れの間で葛藤している。

  • 手に持っているワンド・・・出発の準備はできている。
  • 右側の壁に固定されたワンド・・・現在の人生に留め持っているもの(責任・家族・名声など)

動き出したいが、一方でそれをブロックするような動きもある。その時の葛藤。

【正位置】

  • 方向性が決まる。
  • 目的に到達して自信にあふれている。
    自分の功績や成長に手ごたえがある。
  • さらに上を目指したいという野心が芽生えている。

【逆位置】

  • 方向性に関して、こだわりすぎて決まらない。迷い。
  • 手にしたものを失う。
  • 地位を追われるような展開。
  • 努力の末に得たものが、色あせて見える。

【小アルカナ】ワンド3

模索
 手段が決まる(2で方向性が決まり、3で具体的な手段が決まる) 

新たな目標に向けて、行動する機会をうかがっています。

期待感が高まる。

さて、望みどおりに進むかどうか…(正逆のどちらで出るか)

 

動き出すチャンスを待つ!

男性が断崖から海を見下ろしている。

船の旅立ちを見守っているのか、それとも帰りを待っているのか。

次に目指すべき場所を思案することをあらわします。

まだまだやることはたくさんあるが、

ひとまずこれまでの努力の成果は出たといえる。

特に、ビジネスでは幸運を示すカード。

【正位置】

具体的にどうやっていくか、手段が決まる。

挑戦の機会をうかがう。

上のステージへ進もうとしています。

あと一押しがあれば決意がかたまる状態。

動き出すタイミングは、すぐそこに来ています。

【逆位置】

手段がまだちょっと決まらない…

期待が肩透かしのまま終わる。

心と身体の準備はできているのに、

あと一押しが無いため行動に移せません。

待ち望んでいる知らせが届かない暗示です。

【小アルカナ】ワンド4

歓喜
 ベースキャンプを構える(登山に例えると、ひとまず安全な場所を確保するイメージ)

 

自由を得て喜びにひたる。

精神的な喜びを示すカード。

心身ともに充実感がありますが、現状に満足してしまうとハングリー精神を失う場合も。

絵の象徴

「4」は安心・安全・基盤を表します。

黄色の背景は、祝福を象徴している。

4本の棒には花が吊るされアーチを作っていますが、結婚式を連想されるかもしれません。

「恋人たち」「カップの2」「教皇」と一緒に出た場合、

結婚を暗示することもあります。

【正位置】

  • 登山に例えると、ベースキャンプのようなもの。
    自分にとって安心安全な場所を構えて登山する。
  • お祝い・喜び。
  • 場合によって結婚
  • 病気からの回復、しがらみ・困難な状況からの解放。
  • しがらみから解き放たれる暗示。
  • 本当に求めていたのはこれだったと実感する。
  • 一人ではなく、誰かと共に祝うことができる。

【逆位置】

  • 安心安全が裏目に出る。
    たとえば、そこであぐらをかく。
    更なるスタートをせずとどまってしまう。
  • 安心安全な場所が作れない。
  • 先に進むのを諦め、現状に満足してしまっている。
  • 物事に受け身になっている。
  • 祝いが遅延する。

【小アルカナ】ワンドの5

 外に出れば違う理想とぶつかり議論する 

 

強い意志で競い合う

絵の象徴

青空の下、5人が意気揚々と戦いを繰り広げている。
5人がそれぞれに違う色の服を着ていることから、それぞれが違う理想・個性を持っていることが分かる。

背景の水色は精神性を表し、彼らが生産性のある議論・有意義な議論をしていると思われる。

「5」は、4で安定したものを破る状況が生まれていることを示唆している。

【正位置】

  • 戦っているというよりも、お互いの理想をぶつけ合って議論・協議しているのだろう。
    その議論は高まっているが、ここでは悪い感情はありません。
  • 戦うことにより、ひとつのゴールを目指している。
  • 変化の運気
  • 本音でぶつかり合う時。
  • 意志を伝えたい。
  • より上を目指す。

【逆位置】

  • 長引く議論
  • 何も生み出さない不毛な議論。
  • ただの痴話喧嘩。
  • 相手を傷つけ、戦闘態勢に。
  • 負けを認めさすために、徹底して戦う。

【小アルカナ】ワンドの6

 自分の主張が通る 

優位性、寛大さ、賞賛

月桂樹の冠をかぶり、勝利のワンドを握り、馬に乗り更新する姿。

「5」の状態から一人抜け出し、優位になり、リーダーとして実力が発揮できる状態になりました。

絵の象徴

月桂樹・・・勝利

偽物の馬・・・一時的な勝利

【正位置】

  • 褒めたたえられ自分を誇らしく思う。
  • 自分の主張が通り、優位な立場になりました。
    勝利を掴んだように見えますが、これは一時的な勝利です。
    「ひとまず、あなたの意見でいこう」という感じです。
  • チャンスを掴んだことには違いない。このチャンスを活かすかどうか!?
  • 「希望の王冠」「欲求で飾られた期待」
    →「自己達成しつつある予言」という性質。
    自分を信じ、求めると得られることを示唆している。

【逆位置】

チャンスをうまく活かせない

理不尽な結果に不満を抱いている。
「もっとやれたはずなのに」と、不満がわきあがる。

悲観的、自信喪失

カードを正位置に直し、自身を好転させよう。

【小アルカナ】ワンドの7

 優位な立場に立つ 

絵の象徴

  • 高みにいて、優位な立場にいるけれども、そこは崖であり足場は決して良くない。
  • 左右の靴が合っていない・・・慌てて丘の上に駆け付けた様子がわかる。
  • 下から、ワンド(周囲の人物の情熱・理想または敵)が突き上げている。

【正位置】

  • チャンスを得た!このチャンスをどう活かすか!?活かせるか!?
  • 優位な立場から、物事をコントロールできる状態。
  • 下から突き出されている理想を、一つ一つクリアにしている様子。
    (現代社会の中間管理職のようです)
  • 覚悟をもって挑むことが必要で、それにより今の立場を守り通し、次のステップへ行くことができる。

【逆位置】

  • 厳しい局面に立たされる。
  • 優位な立場になったが故のしんどさ。
  • チャンスをうまく活かせない。
  • 不利な状況での戦い、挑戦。
  • 精神的な迷い。

【小アルカナ】ワンドの8

 急展開 

風のようなスピードで物事が動く

8本のワンドが、矢のようにスピードを加速させて飛んできています。
左から右の地面へ向かっているのは、何か物事が実現(着地)するであろうと示唆しています。

唯一、人物が登場しないカードです。
それは、人為的な試みや、誰かの意図とは関係なく、状況が勝手に変化していることを意味する。

【正位置】

  • ワンド1~7までの経験があっての「急展開」
    自分の力だけでは乗り越えられない…と、ふと手放した瞬間にチャンスが訪れるような。
    決して、棚ぼたではなく、それまで頑張ってきたからこそ訪れる急展開でしょう。
    (自分の理想を誰かに話してきたり、議論しすり合わせてきたのではないでしょうか)
  • 事態の好転
  • ツキがまわってきた
  • 予期していなかった物事が急速に動き出します。
  • 意志と行動が一致し迷いなく進む。

【逆位置】

  • 上手くいくべき物事が、少し遅れる
  • 嫉妬や邪魔が入る
  • 順調だったものが、突如動きを止める
  • 思わぬところで行き詰る

【小アルカナ】ワンドの9

 一時退避 

  • 個人の力でできる限界や完成を表します。

『9』は奇数で能動的なエネルギーであり、
この男性は、敢えて積極的に止まっているといえます。
一時的に対比することが、最大の戦力ということです。

  • 自分を見つめ、あらゆる事態に備える

警戒する男性の姿。
傷を負いながらもまだ戦おうとするのは、負けたくないという不屈の精神を感じさせます。
自分を見つめ、戦いを続ける理由を自分に問いかけるカードです。

【正位置】

  • 今は、一時退避が最大の戦略。
    人事を尽くして天命を待つようなイメージ。
  • 臨機応変に準備する
    いかなる状況にでも応じられる状態。
    準備をし、警戒している。

【逆位置】

  • 一時退避を終え、動き出す。
  • 一時退避をし過ぎて、動けなくなる。
  • 物事を楽観視しすぎている。
  • 唐突ない局面に対応できない。
  • 困難をきたす暗示。
  • 戦い続けるより、他の方法を探す。

【小アルカナ】ワンドの10

 重圧・背負う荷物・過剰・超過 

10本ものワンドを抱えこんで前に進もうとしている男性の姿。
ワンドは、たくさんの人の理想や期待を背負っていることを表しています。
心理的なプレッシャーや、社会的な責任なのかもしれません。
何が何でも手放さない‼という執着すら感じます。
何を抱えて、何を手放すのか カードが問いかけています。

【正位置】

  • プレッシャーを乗り越えて、向こうの街にたどり着く可能性が大。
  • 自分ひとりでやらなければいけないと、意気込む。
  • 自分にしかできないと背負い込む。
  • 頑張りすぎて、疲れ切っている。
  • オーバーワーク
  • アドバイスとして、誰かに手伝ってもらった方が良いのでは???
  • 困難の先に、物事が実現する。

【逆位置】

  • 限りなくギブアップしそうな辛さ。
  • 限界が近い。
  • プレッシャーから解放されたい…
  • 現状から逃げ出す
  • 強いられているものを手放そう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました